糖尿病治療の目標

糖尿病治療は合併症を起こさせない、こじらせないことが最終的な目標です。

 糖尿病特有の合併症として、糖尿病性神経症、網膜症、腎症という三大合併症があります。特に細い血管の合併症は高血糖が関与して起こると考えられ、過去に血糖コントロールが悪い期間が長ければ進行します。日本には糖尿病の治療に失敗して失明する人が、毎年4000人余りいて、失明原因のトップです。腎症から腎不全が進行して血液透析が必要となる人が、毎年1万人近くあります。そのほか、心筋梗塞や脳梗塞などの太い血管に生じる合併症も糖尿病があると3倍から10倍、かかりやすくなります。

 今のところ糖尿病は完治する病気とは考えられていません。よって糖尿病学会では、糖尿病の治療の目標は生活の質を落とすような合併症が進行しないよう、血糖、血圧、体重、血清脂質の良好なコントロール状態の維持のもと、糖尿病のない人と同等な健康寿命を確保することとしています。

糖尿病治療の難しさ

 最初は糖尿病患者さんはみなさん元気で、病識はありません。自覚がないため、糖尿病が治らないというと驚かれます。また糖尿病は治療を開始しても、手術をするなどの他の病気と違って、結果がすぐにでません。また自分は元気だと思っているため、医師のアドバイスは受け入れられにくいケースも多くみられます。とくに最も強い本能である「食欲」に関わっています。たとえ信頼する家族の説得でも、人の行動を変えることは困難です。

 血糖値が上がる原因としてインスリンの分泌がどうなっているのか?またライフサイクルを聴取し、良好な管理をもたらすことに結びつく行動は何かを患者さんと一緒に考慮します。患者さんに正しい知識をを持ってもらうところから、治療が始まると考えます。まず医師が患者さんに治療を働きかけ、それを受けた患者さんがその気になって、実行に移すところに到達しないと治療がうまくいきません。

 糖尿病の疑いを指摘された場合や、家族に糖尿病があるなどで糖尿病が心配な方も、当院にご相談ください。糖尿病療養指導に熱意をもつスタッフがお待ちしています。

 

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