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甲状腺とは

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 甲状腺血液(ホルモン)検査

TSH、FT4、FT3、TRAb(TSH受容体抗体)は、院内検査

約1時間で結果のご説明と治療方針の決定が可能です。

甲状腺検査は火・木・土曜日に行っております。

​ 甲状腺とは、首の真ん中より下、のどぼとけの下あたりにある15~20gのちいさな蝶の形をした臓器です。食物に含まれるヨウ素を材料に、甲状腺ホルモンを合成して血液中に分泌します。

 甲状腺ホルモンは①体温を調節する ②新陳代謝を促進 ③脳・心臓・胃腸の働きを活発にする

など生命活動の根幹にかかわる、各臓器の働きをコントロールしています。そのため、甲状腺疾患では全身のさまざまな症状を呈することが知られています。

 主には甲状腺ホルモンが過剰となる病気(バセドウ病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、プランマー病など)や逆に甲状腺ホルモンが低下する病気(橋本病など)そして首にしこりができる甲状腺腫瘍などの病気があります。

​甲状腺ホルモンが不足となる病気の一般的な症状
​(橋本病など)

・寒がり、疲れやすい、動作が鈍い

・首(甲状腺)が腫れる、喉の違和感

・ボーっとしている、いつも眠たい

・息切れ、むくみ、心肥大

・食欲低下、舌が肥大、便秘

・コレステロール値上昇、肝障害、貧血

・月経不順

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甲状腺ホルモンが過剰となる病気の一般的な症状
(バセドウ病・無痛性甲状腺炎・プランマー病など)

・暑がり、疲れやすい、だるい

・イライラ感、落ち着かない、集中力低下

首(甲状腺)が腫れる

・発汗、脱毛、かゆみ

・コレステロール値低下、血糖上昇、血圧上昇、肝障害

・脱力感、筋力低下、骨粗しょう症、手足の震え

・胸がドキドキする、脈が速い

・むくみ、息切れ

 甲状腺ホルモンが過剰となる状態は、

バセドウ病だけでなく、亜急性甲状腺炎や無痛性甲状腺炎、プランマー病などがあり、特に無痛性甲状腺炎とバセドウ病は臨床症状や甲状腺ホルモン検査だけでは鑑別しにくく、バセドウ病治療で使用される抗甲状腺薬は重大な副作用が報告されていることから、日本甲状腺学会では「甲状腺疾患診断ガイドライン2010」でバセドウ病の診断鑑別のためにTSH、FT4、FT3とTRAb(TSH受容体抗体)を行うとしています。

 また、TRAb値はバセドウ病の疾患活動性と相関を示し、治療経過中に変動するため、バセドウ病の寛解判定の指標の1つとして有用です。

バセドウ病とは

症状

動悸、暑がり、汗が多い、疲れやすい、手の震え、体重減少、下痢など

首(甲状腺)の腫れ、 眼球突出、眼瞼(まぶた)の腫れ

原因

甲状腺を刺激する体質(自己抗体)ができてしまうことが原因です。その自己体質は甲状腺レセプター抗体(TRAb、TSAb)と呼ばれ、その抗体が甲状腺を無秩序に刺激することにより、甲状腺ホルモンが過剰に産生・分泌をされます。

診断

甲状腺ホルモン測定、TRAb測定、甲状腺エコーなどを行い診断します。

治療

①内服治療、②甲状腺摘出手術、③放射性ヨード内服(アイソトープ)治療の3つがあります。それぞれの患者さんに適した治療法を説明します。

 内服治療

甲状腺ホルモンの合成、分泌を抑える作用がある抗甲状腺剤(メルカゾール®、プロパジール®など)を内服。特に最初の2か月はじんま疹、肝障害、白血球減少などの副作用に注意が必要です。多くの症例で2か月ほどで甲状腺機能亢進によるしんどい症状はとれますが、一般的に2〜3年以上の継続内服が必要となります。3年で約30%の方が治りますが、難治性の場合は内服継続や無機ヨード内服併用や他の治療法(手術・アイソトープ治療)の選択も考えます。

 手術治療

全身麻酔下にて甲状腺亜全摘術(甲状腺の1/5程度を残して摘出)が一般的です。再発をしないように甲状腺ほとんど摘出するため、術後に甲状腺ホルモン補充が必要となりますが、数年で多くの場合は補充不要となります。長所としては術直後から確実に甲状腺機能亢進が治せることです。短所としては手術・全身麻酔による合併症のリスク、頚部に襟状の傷跡が残る、入院が必要などがあります。

 アイソトープ治療

放射性ヨード(アイソトープ)カプセルを内服し、放射線により甲状腺の働きを弱くします。米国で60年以上前に開始されていますが、放射線による白血病や甲状腺癌の危険性はほとんどないとされています。治療効果にも優れ、また甲状腺の縮小も期待できます。欠点はやや高い確率で甲状腺機能低下症になることです。妊婦・授乳婦や近い将来(6か月以内)妊娠希望のかたは受けることができません。専門施設での治療が必要になりますが、当院から専門機関への紹介も行っていますので、ご相談ください。

甲状腺エコー検査のご案内

甲状腺超音波検査(エコー)は首全体に検査用ゼリーをつけておこないます。できれば前開き、あるいは首周りがあいた服装で来院してください。

なお、検査時にはネックレス・ネクタイ・湿布なども外していただきますのでご了承ください。

固い腫瘍に癌が含まれることから、

硬さを評価するエラストグラフィーを装備した超音波機器を採用しております。

甲状腺腫瘍の評価はもとより、穿刺吸引細胞診を実施します。

外科治療の適応と考える場合には、甲状腺外科専門医へご紹介します。

​人間ドックや健診で甲状腺の腫れや、頸動脈エコーで甲状腺のしこりを指摘された方
 

当院で、二次検査が可能です。

​健診結果が届きましたら、お電話、またはWEBにてご予約ください。

​必要に応じましては、連携医療機関にご紹介させていただきます。

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